なぜeBayで販売した商品を書状/印刷物で発送することができないのか

「eBayで販売した商品を海外に向けて書状/印刷物で送って良いのか問題」 を、SNSや各種コミュニティーでよく見かけますが、万国郵便条約等を根拠としてまとめられた記事をあまり見かけないので、まとめてみました。


<質問>

eBayで販売した商品を書状(定形、定形外、グリーティングカード、航空書簡)、郵便葉書、盲人用郵便物、印刷物、特別郵袋印刷物で送って良いか。

<回答>

不可。eBayで販売した商品は「商品(merchandise)」であり、商品は書状や印刷物等で発送することはできないと考えられる。


理由

  1. 国際郵便における通常郵便種別は以下の通りです。(2022/04/29時点、米国等宛て国際郵便物の引受可否より)
    https://www.post.japanpost.jp/int/information/overview_usa.html

  2. 国際郵便は、万国郵便条約に基づいて輸送されます。

  3. 万国郵便条約第1条にて「書類から成る郵便物」と「物品から成る郵便物」という定義があります。eBayで販売する商品は「商品」ですので、「物品から成る郵便物」に該当します。

  4. 万国郵便条約第17条においては、「書類のみを包有する郵便物」と「物品を包有する郵便物」に分かれています。上記の通り、eBayで販売する商品は「物品」であり「物品を包有する郵便物」です。「物品を包有する郵便物」は重量二キログラムまでの優先小形包装物及び非優先小形包装物の2つのみです。

  5. 「重量二キログラムまでの優先小形包装物及び非優先小形包装物」は、日本郵便の示す「小形包装物」です。

  6. よって、eBayで販売した商品は、通常郵便物においては「小型包装物」でのみ発送可能であり、書状や印刷物等の郵便種別では発送できないと考えます。
    (尚、EMSや国際小包は通常郵便物ではないので、商品を発送可能です)


万国郵便条約

総務省/郵政事業/国際関係ページ内に、万国郵便条約があります。

https://www.soumu.go.jp/yusei/keizai_renkei.html

第1条 定義 (二ページ、PDFだと3ページ目)
1.4 「書類から成る郵便物」とは、記載され、描かれ、若しくは印刷された、又はデジタルのあらゆる情報媒体から成る通常郵便物、小包郵便物又はEMS郵便物(商品である物品を除く。)であって、この条約の施行規則に定める物理的な仕様を満たすものをいう。
1.5「物品から成る郵便物」とは、金銭以外のあらゆる有形のかつ動産である物品(商品である物品を含む。)から成る通常郵便物、小包郵便物又はEMS郵便物であって、1.4に規定する書類から成る郵便物の定義に該当せず、かつ、この条約の施行規則に定める物理的な仕様を満たすものをいう。

第1条 定義

第17条 基礎業務(二四〜二五ページ、PDFだと25〜26ページ目)
2 書類のみを包有する通常郵便物とは、次のものをいう。
2.1重量二キログラムまでの優先郵便物及び非優先郵便物
2.2重量二キログラムまでの書状、郵便葉書及び印刷物
2.3重量七キログラムまでの盲人用郵便物
2.4重量三十キログラムまでの同一名宛地の同一受取人に宛てた新聞紙、定期刊行物、書籍その他これらに類する印刷された書類を包有する「M郵袋」という特別の郵袋
3 物品を包有する通常郵便物とは、次のものをいう。
3.1重量二キログラムまでの優先小形包装物及び非優先小形包装物

第17条 基礎業務



よくある質問と答え

Q1. 郵便局の人に、書状にポケモンカードを入れても良いといわれたけれど。

A1. その質問であれば、答えはYes.になると考えます(「書類から成る郵便物」であるため)。ただし、 それが商品であればNGです。

Q2. 商品だとしても特に問題ないと言われたが。

A2. 周知が足りてないと思います。正確な情報を得たい場合には、「日本郵便株式会社に対するメールでのお問い合わせ」より、お尋ねいただくのが確実かと思います(正しい質問をしなければ、正しい回答は得ることができないですが)。
https://www.post.japanpost.jp/question/contact_us/mail.html

Q3. 印刷物も商品を入れてはだめなの?

A3. 万国郵便条約を読む限り、商品としての印刷物は不可のように考えます。個人的には驚きで、上記からお問い合わせを行ったのですが、不可との回答を得ました。
その際の質問文は以下の通りです。
「国際郵便において、書状/印刷物を利用した販売品の発送は可能ですか?不可能な場合、その根拠を約款等の条文からお示しいただけますでしょうか。」
印刷物とは
https://www.post.japanpost.jp/int/service/printed_matter.html

Q4. 税関告知書(CN22グリーンラベルやCN23)とは

A4. まず、税関告知書は商品価値のあるものを海外に発送する際に、添付する必要があります。これは、商用であろうと無かろうと、そのものに価値があるならば、貼る必要があります。例えばQ1の例で、海外の友人にポケモンカードをプレゼントとして送るとしたら、そのポケモンカードには市場価値があると思うのであれば、CN22を貼る必要があるでしょう。
税関告知書について
https://www.post.japanpost.jp/int/use/writing/customs.html
当然にも、eBayで販売した商品をギフトや税関申告額を低く申告するアンダーバリューで送ることはNGです。

Q5. 日本国内間で利用される郵便書簡(ミニレター)では、商品送ることができると思いますが…。

A5. 国際郵便ではないので…。
https://www.post.japanpost.jp/question/601.html

Q6. 国際郵便における書状、郵便書簡、印刷物に入れられるものの違いは?

A6. (商品を入れることはできませんが、参考まで)

書状

特定の人に宛てた通信文がある書類(日本で言うところの信書)と万国郵便条約上の書類。

航空書簡

航空扱いとする書状の一種であるため、内容品は書状と同じ。ただし、航空書簡のサイズの範囲内に収まり25グラムを超えない範囲のもの(例えば写真、紙片等で薄い物等)。

印刷物

特定の人に宛てた通信文がある書類を除いた、万国郵便条約上の書類。

以上、
国際郵便 商品・サービス一覧
https://www.post.japanpost.jp/int/service/index.html
各種約款内、国際郵便約款 第18〜19条(書状)、第28〜32条(印刷物)
https://www.post.japanpost.jp/about/yakkan/
より要約しました。

尚、国際郵便約款 第12条外国宛郵便物の包装では、

(7)書状及び小形包装物の場合には、内容品が運送中完全な状態を確保できるように包装すること。 
(8)封筒は、機械で処理することが可能な素材で作られたものを使用すること。

と書かれているので、折曲厳禁的なことは不可です。そういう意味では、封筒っぽい形のものや航空書簡に書類を入れると、折り曲がる可能性があります。


本トピックは個人的な見解です。疑問点等ありましたら、コメントいただければ嬉しいです。また、このトピックの立場としては、単にそういう記載があるよと示すものであり、各々の立場や見解、行動を否定するものではありません。
日本郵便が誰もが閲覧できる状況で規則を示していないのが、本問題の根源と思っています。

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よくある質問と答え、言葉が正しくないことに気付いたので明日修正します…。
よくある質問と答え、Q6を追加しました(2022/05/01)。

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まとめてみたはよいものの、実際問題どう対処したら良いのか、を書いて欲しいと言われました…。
ひとつは、以下のような、中継サービスを使うことである程度安く送ることができると思います。

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私は本とパンフレットを「印刷物」で何度も米国へ発送しましたが現在まで一度も返送などはありません。CN22を貼って送りますがその際、「販売品」の欄にチェックして価格の欄にebayで販売した価格を記入しています。本とパンフレットに関しては密封しても良いが他のものは開封できるような方法(ひも閉じなど)で送らなければならないと郵便局で言われたのでその通りにしています。

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@Kengoro さん
メッセージありがとうございます。
実際のところ、印刷物や他の方法で商品を送ったとしても、トラブルが発生することなく相手に届くことが多いかと思います。

このトピックのスタンスとしては、単にそういう記載があるよと示すものであり、各々のスタンスや見解、行動を否定するものではありません。(←トピックに追記させていただきました)

本とパンフレットに関しては密封しても良いが他のものは開封できるような方法(ひも閉じなど)で送らなければならないと郵便局で言われたのでその通りにしています。

以下に記載されている部分ですね。情報ありがとうございますー。

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発送方法に関しては自己責任ですから情報が正しいかどうかは実行してみないとわかりませんね(笑)。郵便物はクーリエと違い厳格な輸出入のプロセスは現場では行われないというebayのベテランの人の書き込みがありました。CN22は税関告知書なので郵便の仕事ではなく税関が見るものなので郵便局の人は税関の判断はわからない、と言っていました。書状も印刷物も「税関検査の対象とされる可能性のあるもの(商品価値を有する書籍・刊行物等)を包有する場合は税関告知書(CN22・CN23)の添付が必要です。」との記述が日本郵便にはありますので販売品を送ってはいけない、ということはありませんが、税関がどう判断するかはわかりませんよ、というスタンスではないでしょうか。

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@kuu さん、書き込みありがとうございます。

これが、ちょうど万国郵便条約の改正に基づいた、国際郵便条件表の変更(2018/1/1)ですね。

同じくそういう意味だとは思うのですが、トランプがOKになっているのが、不思議に思っています(歴史を遡れば何か面白いことが分かるかもしれません。。送ったトランプの柄で暗号とかだったら、すごい面白いのですが…)

以下のサイトですね。私もよくチェックしていますー。(本トピック作成時にも参考にさせていただきました。)

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@kuu さん

トランプについては、印刷物の例として書かれていますね。
私の認識は、国際郵便約款に基づいて記述した、本トピックの通りですー。

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ご覧になった方も多いかと思いますが、日本郵便から興味深いお知らせが掲載されましたので書き込ませていただきます。↓↓
https://www.post.japanpost.jp/int/information/2022/0603_01.html
「ドイツ宛て」となっていますが、他の国でも同様の事例が発生するのではないかと考えられます。
ただ、現在少なくともドイツ向けにはEMSやeパケットは利用できないはずなのに「金銭的な価値があるものを送る場合は、国際郵便マイページサービスを使用してEMS(物品)、小包郵便物、小形包装物、国際eパケットまたは国際eパケットライトとして差し出すことにより通関電子データを送信するよう強くお勧めします」で締めくくられていて混乱します。

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@mayu
情報ありがとうございます。EMSやeパケットは早く復活して欲しいですね。。

そういえば最近、「手紙(書状)で送ることができるもの」の例示として、
送ることができないもの:商品は送ることができません。
と記載が増えました。印刷物についても、記載して欲しいところです。

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